妊婦にも影響する。歯周病菌が子宮や胎盤に感染すると、炎症によって出る物質が子宮を収縮させるなどの影響を及ぼして早産となり、低体重児出産の危険性が高まる。
 歯周病は以前から糖尿病の主な合併症として知られていたが、逆に歯周病を患うと糖尿病を進行させることも分かってきた。歯周病によって産出された物質が、血糖値を下げるインスリンの働きを妨げるためだ。
 歯周病の予防策について、豊水歯科(札幌市中央区)の井谷秀朗院長は「感染症なので細菌をゼロにすればいい。しかし口内の細菌をゼロにするのは不可能なので細菌を減らすしかありません」と説明する。歯周病菌が繁殖する歯垢を、歯磨きで地道に取り除くしかない。
 回数は「食べかすが歯周病菌の餌になるので、できれば毎食後が望ましい」。また若いときからの習慣化も大切だ。歯磨きを怠っていても、若いと抵抗力があるので歯周病になりにくいが、年を重ねると抵抗力が落ちて歯周病が急激に進む場合もあるという。
 歯垢が固まった歯石も歯周病菌が繁殖するので除去が大切だ。ただし、歯石を自分で取り除く人もいるというが、「歯茎を傷つけて逆に悪化させる可能性もあります。自身で取ることは避けてください」と注意する。
 また歯と歯の間などのように、歯磨きだけでは汚れが落ちにくい部分もあるため、井谷院長は「歯科で定期的にクリーニングや歯石除去してもらうことを勧めます」と話す。
2012年1月21日土曜日
歯周病が動脈硬化促進、認知症発症に影響。 【世田谷 歯医者】
コレステロールが主要因とされてきた動脈硬化だが、北海道医療大学病院(札幌市北区)の辻昌宏院長(内科)によると、歯周病などの炎症によって産出するC反応性タンパク(CRP)という物質も動脈硬化を促進すると分かってきた。
辻院長は「研究によると、歯周病を治療することでCRPの値が半分まで低下します」と歯周病治療の重要性を説明する。
認知症の発症にも深く関わる。動脈硬化が脳血管でも進行して脳血管性認知症を引き起こす。また歯周病が進行すると歯を失うため、「かむことによる脳への刺激が減って、認知症が速く進みます」と辻院長は指摘する。
高齢者はのみ込む機能が衰えているため、歯周病菌を含んだ唾液が誤って気管を通って肺に入り炎症を起こす誤嚥(ごえん)性肺炎の原因にもなる。
辻院長は「研究によると、歯周病を治療することでCRPの値が半分まで低下します」と歯周病治療の重要性を説明する。
認知症の発症にも深く関わる。動脈硬化が脳血管でも進行して脳血管性認知症を引き起こす。また歯周病が進行すると歯を失うため、「かむことによる脳への刺激が減って、認知症が速く進みます」と辻院長は指摘する。
高齢者はのみ込む機能が衰えているため、歯周病菌を含んだ唾液が誤って気管を通って肺に入り炎症を起こす誤嚥(ごえん)性肺炎の原因にもなる。
ファスト・フードが体に及ぼす影響 【世田谷区 鶴巻 歯医者】
米国では肥満が急速に深刻化している。これに並行しするようにファスト・フードの消費量が急増しているが、肥満との関係には注意が向けられてこなかった。そこで米国などの研究者が、15年間のファスト・フード店利用頻度と体重およびインスリン抵抗性の変化の関係を調べた。詳細はLancet誌1月1日号に報告された。
米国では、肥満が健康と経済に及ぼす影響が非常に大きな問題となっている。毎年30万人に過剰な死をもたらし、少なくとも1000億ドルの医寮費が過剰に支払われている。肥満した若者の増加は、糖尿病予備軍の増加を意味する。
一方、ファスト・フードは1950年代に登場、1970年代には子供たちの総エネルギー消費量の2%を占めるようになった。1990年代になるとその値は 10%に達した。しかし、ファスト・フードが食事のエネルギー・バランスや体重に及ぼす影響は、ほとんど調べられていないのが現実だった。
今回分析の対象になったのは、1984-2001年に米国で実施された青年期冠動脈疾患リスク進展調査(CARDIA)のデータだ。被験者として登録されていた白人と黒人の中から、1985-86年に18-31歳で、食事の内容に関する評価を繰り返し受けていた3031人を選出した。
重回帰分析モデルを用いて、調査開始時点とその後15年間におけるファスト・フォード店利用頻度と、その間のホメオスタシス評価(HOMA)に基づくインスリン抵抗性および体重の変化の関係を調べた。
ハンバーガー、ピザ、フライドチキンを販売する特定のファスト・フード店の利用頻度は、白人女性が最も少なく週に1.3回、それ以外の人は週2回程度だった。生活様式因子で調整後、白人黒人共に、調査開始時のファスト・フォード店利用頻度と体重の変化の間に直接の関係が見出された。ファスト・フード店利用頻度の変化とインスリン抵抗性の変化にも直接の関係が見られた。
当初からずっとファスト・フード店の利用が少なかった人(週1回未満、 203人)に比べ、15年間頻繁に利用した人(週2回以上、87人)では、その間の体重増加の平均が4.5kg多く、インスリン抵抗性も約2倍になっていた。得られた結果は、ファスト・フードの消費が肥満と2型糖尿病の強力なリスク因子であることを示唆した。
米国では、肥満が健康と経済に及ぼす影響が非常に大きな問題となっている。毎年30万人に過剰な死をもたらし、少なくとも1000億ドルの医寮費が過剰に支払われている。肥満した若者の増加は、糖尿病予備軍の増加を意味する。
一方、ファスト・フードは1950年代に登場、1970年代には子供たちの総エネルギー消費量の2%を占めるようになった。1990年代になるとその値は 10%に達した。しかし、ファスト・フードが食事のエネルギー・バランスや体重に及ぼす影響は、ほとんど調べられていないのが現実だった。
今回分析の対象になったのは、1984-2001年に米国で実施された青年期冠動脈疾患リスク進展調査(CARDIA)のデータだ。被験者として登録されていた白人と黒人の中から、1985-86年に18-31歳で、食事の内容に関する評価を繰り返し受けていた3031人を選出した。
重回帰分析モデルを用いて、調査開始時点とその後15年間におけるファスト・フォード店利用頻度と、その間のホメオスタシス評価(HOMA)に基づくインスリン抵抗性および体重の変化の関係を調べた。
ハンバーガー、ピザ、フライドチキンを販売する特定のファスト・フード店の利用頻度は、白人女性が最も少なく週に1.3回、それ以外の人は週2回程度だった。生活様式因子で調整後、白人黒人共に、調査開始時のファスト・フォード店利用頻度と体重の変化の間に直接の関係が見出された。ファスト・フード店利用頻度の変化とインスリン抵抗性の変化にも直接の関係が見られた。
当初からずっとファスト・フード店の利用が少なかった人(週1回未満、 203人)に比べ、15年間頻繁に利用した人(週2回以上、87人)では、その間の体重増加の平均が4.5kg多く、インスリン抵抗性も約2倍になっていた。得られた結果は、ファスト・フードの消費が肥満と2型糖尿病の強力なリスク因子であることを示唆した。
大腸がんと食物摂取 【世田谷区 鶴巻 歯科】
10年以上の長期にわたってベーコンやソーセージ、サラミなどの肉加工製品や牛肉・豚肉などの赤身肉を多く摂取した人は、遠位の大腸癌リスクが約1.5倍に増加するようだ。これは、American Cancer SocietyのAnn Chao氏らが、約15万人を対象にした追跡調査で明らかにしたもので、米医師会誌のJournal of American Medical Association(JAMA)誌2005年1月12日号に掲載された。被験者数が多く、また長期の摂取について調べた研究である点が珍しい。
Chao氏らは、50~74歳の14万8610人を対象に、肉類の摂取に関する質問を、1982年と1992年または1993年に行い、その後2001年8月まで追跡して大腸直腸癌の発症について調べた。
その結果、1982年と1992/1993年の両調査時点で、肉加工製品の摂取が多い方から3分の1の群の人は、摂取が少ない方の3分の1の群の人に比べ、遠位の大腸癌の発症するリスクが1.50(95%信頼区間:1.04~2.17)倍と有意に増えることがわかった。
また、魚や家禽類の肉の摂取量に対して牛肉や豚肉など赤身肉の摂取量の割合について見てみると、同割合が大きい方から3分の1の群では、同割合が小さい3分の1の群に比べ、遠位の大腸癌を発症するリスクが1.53(95%信頼区間:1.08~2.18)倍と有意に増えることが明らかになった。
一方、魚や家禽類の肉を長期間多く摂取した人は、近位・遠位の大腸癌の発症リスクが減少する傾向が見られた。
Chao氏らは、50~74歳の14万8610人を対象に、肉類の摂取に関する質問を、1982年と1992年または1993年に行い、その後2001年8月まで追跡して大腸直腸癌の発症について調べた。
その結果、1982年と1992/1993年の両調査時点で、肉加工製品の摂取が多い方から3分の1の群の人は、摂取が少ない方の3分の1の群の人に比べ、遠位の大腸癌の発症するリスクが1.50(95%信頼区間:1.04~2.17)倍と有意に増えることがわかった。
また、魚や家禽類の肉の摂取量に対して牛肉や豚肉など赤身肉の摂取量の割合について見てみると、同割合が大きい方から3分の1の群では、同割合が小さい3分の1の群に比べ、遠位の大腸癌を発症するリスクが1.53(95%信頼区間:1.08~2.18)倍と有意に増えることが明らかになった。
一方、魚や家禽類の肉を長期間多く摂取した人は、近位・遠位の大腸癌の発症リスクが減少する傾向が見られた。
スタチンで高齢者心不全の予後改善か 【若林 歯科】
HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)による心不全生命予後改善作用を示唆する報告がArch Intern Med1月10日号に掲載された。カナダSt. Michael"s HospitalのJoel G. Ray氏らが行った高齢者を対象としたレトロスペクティブな研究の結果だ。心筋梗塞減少作用は認められないものの、総死亡は減少していた。
Ray氏らは、スタチンを服用しておらず、新規心不全による入退院後90日以上生存した66~88歳(平均76.5歳)の患者データを、入院中にスタチンを開始したスタチン群(1146例)と非服用群(2万7682例)に分け、レトロスペクティブに比較した。観察期間は平均7年間だった。
その結果、スタチン群では「死亡、心筋梗塞、脳卒中」の発生率が13.6例/100例・年で、非服用群の21.8例/100例・年よりも有意に低かった(相対リスク:0.72、95%信頼区間:0.63~0.83)。イベントの内訳を見ると、有意に減少していたのは死亡のみで(相対リスク:0.67、 95%信頼区間:0.57~0.78)、心筋梗塞、脳卒中は減少傾向にとどまった。
しかしながら両群の背景因子を比較すると、スタチン群は有意に若く(2.7歳)、また「心房細動・粗動」と診断されたことのある例はスタチン群で有意に少ない(25% vs 34%)にもかかわらず、クロピドグレル服用がスタチン群で有意に多かった(4.7% vs 1.5%)。ワルファリン服用率は同等だった(36% vs 38%)。
一方、スタチン群では「狭心症(50% vs 35%)」、「心筋梗塞既往(21% vs 11%)」、「冠血行再建術既往(23% vs 7%)」、また高血圧・高血圧性心疾患と診断されたことのある例が有意に多かった(46% vs 36%)。さらに高脂血症(19 % vs 2%)、糖尿病(12% vs 9%)と診断された例の割合もスタチン群で有意に高かった。
併用薬に関しては、ACE阻害薬(89% vs 83%)、アンジオテンシン2受容体拮抗薬(18% vs 11%)、β遮断薬 (67% vs 38%)、アスピリン(54% vs 42%)はいずれもスタチン群における服用率が有意に高かった。
上記相対リスクは合併症や併用薬補正後の数字だが、生存率改善にスタチンが有意な因子であるかを検討する多変量解析は行われていない。生存率曲線を見る限り、Ray氏らも認める通り、慢性心不全に対しβ遮断薬をプラセボと比較した無作為化試験に類似している。
Ray氏らは、スタチンを服用しておらず、新規心不全による入退院後90日以上生存した66~88歳(平均76.5歳)の患者データを、入院中にスタチンを開始したスタチン群(1146例)と非服用群(2万7682例)に分け、レトロスペクティブに比較した。観察期間は平均7年間だった。
その結果、スタチン群では「死亡、心筋梗塞、脳卒中」の発生率が13.6例/100例・年で、非服用群の21.8例/100例・年よりも有意に低かった(相対リスク:0.72、95%信頼区間:0.63~0.83)。イベントの内訳を見ると、有意に減少していたのは死亡のみで(相対リスク:0.67、 95%信頼区間:0.57~0.78)、心筋梗塞、脳卒中は減少傾向にとどまった。
しかしながら両群の背景因子を比較すると、スタチン群は有意に若く(2.7歳)、また「心房細動・粗動」と診断されたことのある例はスタチン群で有意に少ない(25% vs 34%)にもかかわらず、クロピドグレル服用がスタチン群で有意に多かった(4.7% vs 1.5%)。ワルファリン服用率は同等だった(36% vs 38%)。
一方、スタチン群では「狭心症(50% vs 35%)」、「心筋梗塞既往(21% vs 11%)」、「冠血行再建術既往(23% vs 7%)」、また高血圧・高血圧性心疾患と診断されたことのある例が有意に多かった(46% vs 36%)。さらに高脂血症(19 % vs 2%)、糖尿病(12% vs 9%)と診断された例の割合もスタチン群で有意に高かった。
併用薬に関しては、ACE阻害薬(89% vs 83%)、アンジオテンシン2受容体拮抗薬(18% vs 11%)、β遮断薬 (67% vs 38%)、アスピリン(54% vs 42%)はいずれもスタチン群における服用率が有意に高かった。
上記相対リスクは合併症や併用薬補正後の数字だが、生存率改善にスタチンが有意な因子であるかを検討する多変量解析は行われていない。生存率曲線を見る限り、Ray氏らも認める通り、慢性心不全に対しβ遮断薬をプラセボと比較した無作為化試験に類似している。
2012年1月20日金曜日
肩こりに理学療法 【世田谷 口腔外科】
英国の研究者たちが、頚部痛(肩こり)患者に対する通常の理学療法と、短期の理学療法の効果を比較する非劣性RCTを行い、詳細をBritish Medical Journal誌2005年1月8日号に報告した。
頚部痛はごく一般的な病気で、自己制御できる良性疾患と見られている。が、実際には、その治療に費やされる医療費は決して少額ではない。しかし、頚部痛に対する通常の理学療法の有効性とコスト効果については、ほとんど情報がない。系統的レビューも行われたが、決定的なエビデンスは得られていなかった。
そこで今回、英Hull大学リハビリテーション研究所のJennifer A Klaber Moffett氏らの研究グループは、亜急性および慢性の頚部痛患者268人(平均年齢48歳)を、通常の理学療法(4回)を受けるグループと短期治療群に無作為に割り付けた。後者には、原則1回の理学治療(場合によっては、最高3回まで延長可能)と、自己管理を通じて速やかに正常な日常生活を取り戻すための認知行動療法を併用した。評価には、頚部痛に基づく機能的な不具合を調べる質問(NPQ)と、QOLを評価するSF-36、運動を恐れる度合いを測定するTampaスケールが用いられた。
12カ月の時点で、短期治療群に比べ、通常の理学療法を受けたグループのNPQスコアに、小さいが有意な改善が見られた(平均差1.99)。だが、95%信頼区間が0.45-3.52で、非劣性範囲と考えられた。また、患者がどちらの治療を好ましいと考えるかによって、効果に明らかな差があった。全般的には通常治療の方が有効であったにもかかわらず、NPQスコアの改善度が最も高かったのは、短期治療を希望し、そちらに割り付けられた人々だった。また、通常治療を好むにも関わらず短期治療に割り付けられた人々には、NPQスコアの改善が見られなかった。
以上の結果から著者らは、通常の理学療法は、短期的な理学療法に比べ、やや有効性が高かったが、患者によっては、より安価な短期治療でも、通常治療と同等の効果が得られる可能性があるとしている。また、理学療法士が認知行動療法技術の習得に努めれば、短期治療の効果はさらに高まるだろうと述べている。
頚部痛はごく一般的な病気で、自己制御できる良性疾患と見られている。が、実際には、その治療に費やされる医療費は決して少額ではない。しかし、頚部痛に対する通常の理学療法の有効性とコスト効果については、ほとんど情報がない。系統的レビューも行われたが、決定的なエビデンスは得られていなかった。
そこで今回、英Hull大学リハビリテーション研究所のJennifer A Klaber Moffett氏らの研究グループは、亜急性および慢性の頚部痛患者268人(平均年齢48歳)を、通常の理学療法(4回)を受けるグループと短期治療群に無作為に割り付けた。後者には、原則1回の理学治療(場合によっては、最高3回まで延長可能)と、自己管理を通じて速やかに正常な日常生活を取り戻すための認知行動療法を併用した。評価には、頚部痛に基づく機能的な不具合を調べる質問(NPQ)と、QOLを評価するSF-36、運動を恐れる度合いを測定するTampaスケールが用いられた。
12カ月の時点で、短期治療群に比べ、通常の理学療法を受けたグループのNPQスコアに、小さいが有意な改善が見られた(平均差1.99)。だが、95%信頼区間が0.45-3.52で、非劣性範囲と考えられた。また、患者がどちらの治療を好ましいと考えるかによって、効果に明らかな差があった。全般的には通常治療の方が有効であったにもかかわらず、NPQスコアの改善度が最も高かったのは、短期治療を希望し、そちらに割り付けられた人々だった。また、通常治療を好むにも関わらず短期治療に割り付けられた人々には、NPQスコアの改善が見られなかった。
以上の結果から著者らは、通常の理学療法は、短期的な理学療法に比べ、やや有効性が高かったが、患者によっては、より安価な短期治療でも、通常治療と同等の効果が得られる可能性があるとしている。また、理学療法士が認知行動療法技術の習得に努めれば、短期治療の効果はさらに高まるだろうと述べている。
葉酸の積極的摂取で高血圧発症が予防 【世田谷 セラミック歯科】
比較的若年の女性では、葉酸の積極的摂取により高血圧発症が予防できる可能性が出てきた。米Harvard Medical SchoolのJohn P. Forman氏らがプロスペクティブに8年間追跡した結果で、米国医師会誌のJournal of American Medical Association(JAMA)2005年1月19日号に掲載された。
 
Forman氏らは、女性看護師6万2260人を対象としたNurses Health Study I(33~55歳)と同様の9万3803例を対象としたNurses Health Study II(25~42歳)において、試験開始時の葉酸摂取量(質問表より算出)により6群に事前層別化を行った(したがって背景因子は6群間に差なし)。
8年間の高血圧発症リスクを交絡因子を補正後、1日葉酸摂取量200μg未満の群と比較すると、Study Iでは、葉酸摂取量が増加すると高血圧発症リスクは低下傾向を示すが、有意な低下となったのは1000μg以上摂取群(相対リスク:0.82、95%信頼区間:0.69~0.97)のみだった。
一方、より若年を対象としたStudy IIでは200~399μg摂取群ですでに低下傾向が認められ(相対リスク:0.91、95%信頼区間:0.83~1.00)、400~599μg摂取群では有意にリスクが低下した(相対リスク:0.81、95%信頼区間:0.72~0.92)。さらに、Study IIにおいて1000μg以上摂取していた群では高血圧発症リスクは0.54(95%信頼区間:0.45~0.66)まで低下していた。またStudy IIでは葉酸摂取量増加に伴い高血圧発症リスクが低下するという有意な傾向も認められた(p<0.001)。
 
高血圧発症は年齢の影響を受けるため、Study IIの参加者を試験開始時「35歳以下」、「36~40歳」、「41歳以上」に分け、葉酸摂取量と高血圧発症リスクを検討すると、若年ほど葉酸摂取増加によるリスク低下が有意に大きかった(p<0.01)。一方、33歳以上を対象としたStudy Iでは、年齢と葉酸摂取による高血圧発症リスク低下作用に相関はなかった。
Study IIにおいて葉酸による作用と有意に相関していたのはBMIである(p<0.001)。BMIが25以上の群では葉酸摂取による高血圧発症リスク軽減はほとんど認められない。逆にStudy IではBMIとリスク低下に有意な相関はなかった。
 
葉酸は各種レバー、緑黄色野菜、緑茶などに豊富に含まれているが、いずれも米国人が好んで摂取する食品ではない。かつてあったように、葉酸サプリメントに殺到するのだろうか。
Forman氏らは、女性看護師6万2260人を対象としたNurses Health Study I(33~55歳)と同様の9万3803例を対象としたNurses Health Study II(25~42歳)において、試験開始時の葉酸摂取量(質問表より算出)により6群に事前層別化を行った(したがって背景因子は6群間に差なし)。
8年間の高血圧発症リスクを交絡因子を補正後、1日葉酸摂取量200μg未満の群と比較すると、Study Iでは、葉酸摂取量が増加すると高血圧発症リスクは低下傾向を示すが、有意な低下となったのは1000μg以上摂取群(相対リスク:0.82、95%信頼区間:0.69~0.97)のみだった。
一方、より若年を対象としたStudy IIでは200~399μg摂取群ですでに低下傾向が認められ(相対リスク:0.91、95%信頼区間:0.83~1.00)、400~599μg摂取群では有意にリスクが低下した(相対リスク:0.81、95%信頼区間:0.72~0.92)。さらに、Study IIにおいて1000μg以上摂取していた群では高血圧発症リスクは0.54(95%信頼区間:0.45~0.66)まで低下していた。またStudy IIでは葉酸摂取量増加に伴い高血圧発症リスクが低下するという有意な傾向も認められた(p<0.001)。
高血圧発症は年齢の影響を受けるため、Study IIの参加者を試験開始時「35歳以下」、「36~40歳」、「41歳以上」に分け、葉酸摂取量と高血圧発症リスクを検討すると、若年ほど葉酸摂取増加によるリスク低下が有意に大きかった(p<0.01)。一方、33歳以上を対象としたStudy Iでは、年齢と葉酸摂取による高血圧発症リスク低下作用に相関はなかった。
Study IIにおいて葉酸による作用と有意に相関していたのはBMIである(p<0.001)。BMIが25以上の群では葉酸摂取による高血圧発症リスク軽減はほとんど認められない。逆にStudy IではBMIとリスク低下に有意な相関はなかった。
葉酸は各種レバー、緑黄色野菜、緑茶などに豊富に含まれているが、いずれも米国人が好んで摂取する食品ではない。かつてあったように、葉酸サプリメントに殺到するのだろうか。
少量の飲酒は女性の場合、認識機能の減退や障害を防ぐ 【世田谷 審美歯科】
女性では、1日1杯のアルコールを飲むことで、認識機能障害になるリスクが減少し、時間と共に認識機能が低下する幅を小さくする可能性があるようだ。米ハーバード大学のMeir J. Stampfer氏らが、約1万2000人の女性看護師を対象に行った試験で明らかになったもので、New England Journal of Medicine(NEJM)誌2005年1月20日号で発表した。過度のアルコール摂取が、認識機能に対して有害作用があることは既に知られているが、少量摂取の影響については分かっていなかった。
Stampfer氏らは、1995年から2001年にかけて、70~81歳の女性1万2480人について調査を行い、2年後に追跡調査を実施した。
その結果、ミニメンタルテストを基に行った電話インタビュー(TICS)では、1日15g未満のアルコールを摂取する人は、まったく摂取しない人に比べ、 TICSスコアが低い方から10%に入るリスクが、0.77(95%信頼区間:0.67~0.88)倍に減ることが分かった。また、TICSの他に、イースト・ボストン記憶試験などのスコアを総合した結果でも、1日15g未満のアルコールを摂取する人は、摂取しない人に比べて、同総合スコアが低い方から 10%に入るリスクが、0.81(同:0.70~0.93)倍となった。
さらに、2年間に認識機能が低下した度合いについても同様な結果が出た。1日15g未満のアルコールを摂取する人は、摂取しない人に比べ、TICSスコアの2年間の低下が最も著しい方から10%に入るリスクが、 0.85(95%信頼区間:0.74~0.98)倍に減っていた。
なお、1日15~30gのアルコール摂取と、認識機能障害のリスクや認識機能の低下に関するリスクには、有意な関連は見られなかった。
Stampfer氏らは、1995年から2001年にかけて、70~81歳の女性1万2480人について調査を行い、2年後に追跡調査を実施した。
その結果、ミニメンタルテストを基に行った電話インタビュー(TICS)では、1日15g未満のアルコールを摂取する人は、まったく摂取しない人に比べ、 TICSスコアが低い方から10%に入るリスクが、0.77(95%信頼区間:0.67~0.88)倍に減ることが分かった。また、TICSの他に、イースト・ボストン記憶試験などのスコアを総合した結果でも、1日15g未満のアルコールを摂取する人は、摂取しない人に比べて、同総合スコアが低い方から 10%に入るリスクが、0.81(同:0.70~0.93)倍となった。
さらに、2年間に認識機能が低下した度合いについても同様な結果が出た。1日15g未満のアルコールを摂取する人は、摂取しない人に比べ、TICSスコアの2年間の低下が最も著しい方から10%に入るリスクが、 0.85(95%信頼区間:0.74~0.98)倍に減っていた。
なお、1日15~30gのアルコール摂取と、認識機能障害のリスクや認識機能の低下に関するリスクには、有意な関連は見られなかった。
統合失調症とシナプス 【世田谷 歯科】
British Medical Journal誌2005年1月20日号のEditorialで、英国の精神医学の専門家らが、近年の統合失調症関連遺伝子に関する研究を総括、グルタミン酸作動性シナプスの異常がこの病気の発症に関わる可能性を示した。
統合失調症の原因と病態の理解は、いまだに精神医学領域における困難な挑戦の一つになっている。原因を説明するため、ドーパミン仮説やグルタミン酸仮説などが唱えられてきたが、近年、感受性遺伝子候補が複数発見されるなど、新たな局面を迎えている。
統合失調症との関係が明らかな遺伝子の多くは、直接的または間接的にグルタミン酸シナプスの機能に影響を与える可能性を持っている。具体的には、 dysbindin-1、neuregulin-1(NRG1)、D-アミノ酸オキシダーゼ(DAO)とこれを活性化するDAOA(旧名G72)、G蛋白質信号伝達4調節因子(RGS4)などをコードする遺伝子だ。例えば、dysbindin-1は、シナプス小胞へのグルタミン酸の取り込みに影響すると考えられる。つまり、統合失調症では、シナプス、特にグルタミン酸作動性のシナプスに最初に異常が現れ、続いて神経回路の下流に異常が起こると考えることができる。
シナプス仮説は、以前から研究者の関心を集めていた。遺伝学的知見は、この仮説を証明するための研究を進歩させるだろう。
統合失調症の原因と病態の理解は、いまだに精神医学領域における困難な挑戦の一つになっている。原因を説明するため、ドーパミン仮説やグルタミン酸仮説などが唱えられてきたが、近年、感受性遺伝子候補が複数発見されるなど、新たな局面を迎えている。
統合失調症との関係が明らかな遺伝子の多くは、直接的または間接的にグルタミン酸シナプスの機能に影響を与える可能性を持っている。具体的には、 dysbindin-1、neuregulin-1(NRG1)、D-アミノ酸オキシダーゼ(DAO)とこれを活性化するDAOA(旧名G72)、G蛋白質信号伝達4調節因子(RGS4)などをコードする遺伝子だ。例えば、dysbindin-1は、シナプス小胞へのグルタミン酸の取り込みに影響すると考えられる。つまり、統合失調症では、シナプス、特にグルタミン酸作動性のシナプスに最初に異常が現れ、続いて神経回路の下流に異常が起こると考えることができる。
シナプス仮説は、以前から研究者の関心を集めていた。遺伝学的知見は、この仮説を証明するための研究を進歩させるだろう。
開業歯科医院を受診した経験のあるHIV感染者、感染の事実を伝えられない事例も
開業歯科医院を受診した経験のあるHIV感染者の中には、感染の事実を伝えずに治療を受けていた事例もあることが分かった。医院側の受け入れ体制が不十分な場合、感染の事実を伝えられないとする意見も少なくなく、HIV感染者が安心して病名を申告できる体制作りが急がれる現実も浮かび上がった。HIV感染者を対象に行ったアンケート調査で明らかになったもので、新潟大学の山中正文氏らが12月2日、セッション「歯科1」で発表した。
アンケート調査は2005年2~3月に、北関東甲信越地区の病院を通じて、各病院が診療にあたっているHIV感染者を対象に行った。アンケートでは、患者の基本情報のほか、HIV・エイズの病状あるいは治療状況、これまで受けた歯科治療、今後の歯科治療への要望などを尋ねている。
アンケートに応じた施設は11施設で、回答を寄せたのは86人だった。男性が66人、女性が20人で、平均年齢は45.3歳だった。年齢分布をみると、50歳代(26人)と30歳代(25人)にピークがあった。20歳代が10人、40歳代と60歳代がそれぞれ8人、70歳以上が2人だった(未記入7人)。県別では長野県と群馬県がそれぞれ23人で、新潟県が22人で続いた。
  
歯科治療の経験を尋ねたところ、「ある」が60人、「ない」が26人だった。経験のある60人のうち、受診した施設については、大学病院が24人、一般病院が23人、開業歯科医院が7人、無回答が6人だった。
感染事実の申告については、受診時に「申告した」が27人、「申告していない」が12人だった。開業歯科で治療を受けた7人は、全員が申告していなかった。
申告しなかった理由については、コメントの中に医院側の受け入れ体制が不十分だと申告できないとする意見が多かったという。プライバシーが保たれることが安心して受診できる前提条件であることから、まずはプライバシー保護の観点からの体制作りが欠かせない。
今後の歯科治療の希望場所については、「体制が整えば開業歯科医院」と回答した人が17人(回答者76人)おり、HIV感染者にとってのかかりつけ歯科医院の整備が急がれている。
アンケート調査は2005年2~3月に、北関東甲信越地区の病院を通じて、各病院が診療にあたっているHIV感染者を対象に行った。アンケートでは、患者の基本情報のほか、HIV・エイズの病状あるいは治療状況、これまで受けた歯科治療、今後の歯科治療への要望などを尋ねている。
アンケートに応じた施設は11施設で、回答を寄せたのは86人だった。男性が66人、女性が20人で、平均年齢は45.3歳だった。年齢分布をみると、50歳代(26人)と30歳代(25人)にピークがあった。20歳代が10人、40歳代と60歳代がそれぞれ8人、70歳以上が2人だった(未記入7人)。県別では長野県と群馬県がそれぞれ23人で、新潟県が22人で続いた。
歯科治療の経験を尋ねたところ、「ある」が60人、「ない」が26人だった。経験のある60人のうち、受診した施設については、大学病院が24人、一般病院が23人、開業歯科医院が7人、無回答が6人だった。
感染事実の申告については、受診時に「申告した」が27人、「申告していない」が12人だった。開業歯科で治療を受けた7人は、全員が申告していなかった。
申告しなかった理由については、コメントの中に医院側の受け入れ体制が不十分だと申告できないとする意見が多かったという。プライバシーが保たれることが安心して受診できる前提条件であることから、まずはプライバシー保護の観点からの体制作りが欠かせない。
今後の歯科治療の希望場所については、「体制が整えば開業歯科医院」と回答した人が17人(回答者76人)おり、HIV感染者にとってのかかりつけ歯科医院の整備が急がれている。
抗ウイルス薬の中枢神経性副作用、透析患者は特に注意 【世田谷区の歯科】
透析患者に対して抗ウイルス薬の塩酸バラシクロビル(商品名バルトレックス)やリン酸オセルタミビル(タミフル)を投与後、意識障害や幻覚などの中枢神経性副作用を起こした症例を、第26回日本臨床薬理学会年会で笠岡第一病院(岡山県笠岡市)内科の原田和博氏が発表した。
透析歴8年の72歳男性は、帯状疱疹に対してバルトレックス(1000mg/日)を処方された。服用を始めて3日目の起床後に脱力、言語障害、顔面のしびれ感があり、救急外来受診。同日に血液透析を行い症状は改善した。4日目以降もバルトレックスの服用は続けていたが、8日目に3日目と同様の症状が出現し、副作用を疑い服用を中止した。同日に血液透析を行い、症状は改善した。
透析歴2年の63歳女性は、インフルエンザの予防接種を受けていたにもかかわらず39.7℃の発熱、咳、喘鳴が出現し、救急外来を受診した。B型インフルエンザの診断でタミフルを処方された。症状の改善がみられなかったため、3日目にテオフィリン(テオドール)が追加された。4日目の朝、全身性の痙攣を起こして救急搬送された。ジアゼパム(セルシン)の静注でいったんは消失したものの、その後も間欠的に全身性痙攣を起こしたため、フェニトイン(アレビアチン)などの抗痙攣薬を投与したところ、痙攣は消失し、意識も清明になった。
バルトレックスやタミフルは、いずれも腎排泄性のため、腎機能が衰えると血中濃度が高まる。バルトレックスの添付文書には、血液透析を受けている患者の帯状疱疹に対する用量は1000mg/日と書かれているが、今回の場合は推奨用量でも副作用が起こったことになる。この症例では実際に血中濃度が測定されたが、健常人より著明に高値(約5倍)であった。
一方、タミフルの添付文書には、クレアチニンクリアランスが10以下の場合の推奨用量は「確立していない」としか書かれていない。
原田氏は「帯状疱疹やインフルエンザなどでは、透析を受けている医療機関ではなく、近医で抗ウイルス薬を処方されることも少なくない。腎機能障害のある患者や、透析中の患者への抗ウイルス薬の処方には、十分注意してほしい」と話している。(北澤京子、医療局編集委員)
透析歴8年の72歳男性は、帯状疱疹に対してバルトレックス(1000mg/日)を処方された。服用を始めて3日目の起床後に脱力、言語障害、顔面のしびれ感があり、救急外来受診。同日に血液透析を行い症状は改善した。4日目以降もバルトレックスの服用は続けていたが、8日目に3日目と同様の症状が出現し、副作用を疑い服用を中止した。同日に血液透析を行い、症状は改善した。
透析歴2年の63歳女性は、インフルエンザの予防接種を受けていたにもかかわらず39.7℃の発熱、咳、喘鳴が出現し、救急外来を受診した。B型インフルエンザの診断でタミフルを処方された。症状の改善がみられなかったため、3日目にテオフィリン(テオドール)が追加された。4日目の朝、全身性の痙攣を起こして救急搬送された。ジアゼパム(セルシン)の静注でいったんは消失したものの、その後も間欠的に全身性痙攣を起こしたため、フェニトイン(アレビアチン)などの抗痙攣薬を投与したところ、痙攣は消失し、意識も清明になった。
バルトレックスやタミフルは、いずれも腎排泄性のため、腎機能が衰えると血中濃度が高まる。バルトレックスの添付文書には、血液透析を受けている患者の帯状疱疹に対する用量は1000mg/日と書かれているが、今回の場合は推奨用量でも副作用が起こったことになる。この症例では実際に血中濃度が測定されたが、健常人より著明に高値(約5倍)であった。
一方、タミフルの添付文書には、クレアチニンクリアランスが10以下の場合の推奨用量は「確立していない」としか書かれていない。
原田氏は「帯状疱疹やインフルエンザなどでは、透析を受けている医療機関ではなく、近医で抗ウイルス薬を処方されることも少なくない。腎機能障害のある患者や、透析中の患者への抗ウイルス薬の処方には、十分注意してほしい」と話している。(北澤京子、医療局編集委員)
急性脳卒中とビタミンD2 【世田谷 歯科医院】
年間を通じて、急性脳卒中患者の25OHDレベルは健常な高齢者より低く、ビタミンD不足を示す人の頻度は高かった。今回は、特定の患者に対象を絞ったが、臨床現場における脳卒中患者のビタミンD不足は、広範に見られる可能性がある。
なお、25OHDの半減期は約3週間だが、今回、脳卒中発症からの経過時間と25OHD値の間に関係は見られなかった。したがって、患者の多くは発症前からビタミンD不足だった可能性がある。著者たちは、ビタミンD欠乏が脳卒中の危険因子であるかどうかは今後調べる必要がある、という。
また、発症後は、障害が残れば日光に当たる時間は減少し、食事の内容が変わる可能性もある。ビタミンD不足を加速する要因は増えると考えられる。しかし、急性脳卒中患者に対するビタミンD補充の利益を調べた研究は行われていないという。
先頃、骨量減少を予防する目的でビスフォスフォネートを静注すると、ビタミンD欠乏患者は、低カルシウム血症を起こすリスクが高いことを示す症例報告がなされた。急性脳卒中後の患者にビスフォスフォネートを投与する場合には、事前にビタミンD値を測定する必要がある、と著者たちは述べている。
なお、25OHDの半減期は約3週間だが、今回、脳卒中発症からの経過時間と25OHD値の間に関係は見られなかった。したがって、患者の多くは発症前からビタミンD不足だった可能性がある。著者たちは、ビタミンD欠乏が脳卒中の危険因子であるかどうかは今後調べる必要がある、という。
また、発症後は、障害が残れば日光に当たる時間は減少し、食事の内容が変わる可能性もある。ビタミンD不足を加速する要因は増えると考えられる。しかし、急性脳卒中患者に対するビタミンD補充の利益を調べた研究は行われていないという。
先頃、骨量減少を予防する目的でビスフォスフォネートを静注すると、ビタミンD欠乏患者は、低カルシウム血症を起こすリスクが高いことを示す症例報告がなされた。急性脳卒中後の患者にビスフォスフォネートを投与する場合には、事前にビタミンD値を測定する必要がある、と著者たちは述べている。
急性脳卒中とビタミンD 【世田谷 歯科医院】
急性脳卒中後、半身麻痺になった患者の血中ビタミンD代謝物を測定したところ、発症から間もない時期でも、患者の77%にビタミンD不足があることが示された。英Addenbrook病院のKenneth E.S. Poole氏らの研究成果で、詳細は、Stroke誌電子版に2005年12月1日に報告された。
脳卒中は、骨密度の減少や、カルシウムの恒常性を変化させて、股関節骨折リスクを増す。脳卒中後、長期生存している患者に、ビタミンD欠乏が見られることはよく知られている。しかし、急性脳卒中発症から間もない患者のビタミンDレベルについては、これまでほとんどデータがなかった。ビタミンD不足があれば、骨折リスクはさらに上昇する可能性がある。
Poole氏らは、初回の脳卒中で急性脳卒中ユニットに入院した患者から、認知障害、失語症、骨疾患、腎不全または肝不全の患者、股関節骨折既往者、ステロイド治療中の患者などを除外し、44人(脳梗塞36人、脳出血8人、平均年齢73歳)を選出した。これらの患者はCTで脳卒中と診断され、下肢を含む半身の麻痺があり、発症から1週間後も歩行不能な状態にあった。
対照群として、96人の健康な高齢者ボランティア(平均年齢69歳)の血清25OHD値を2カ月おきに1年間測定。季節的な25OHD値の変動のパターンを調べ、正常域を決定した。
発症から30日以内に採血し、血液中のビタミンD代謝物(25OHD:25-ヒドロキシビタミンD)レベルを放射免疫測定法により評価した。患者群の測定値を季節的な変動で調整した後、血清25OHDのZスコア(個々の患者の測定値と、健常人ボランティアの測定値の平均との間の標準偏差)を求めた。それらの平均は-1.4SD(95%信頼区間-1.7から-1.1)で、健常人より有意に低かった。患者の77%は測定値は50nmol/L未満で、健康な生活に必要なレベルを下回っていた。健常人の平均を上回った患者は3人だけだった。
脳卒中は、骨密度の減少や、カルシウムの恒常性を変化させて、股関節骨折リスクを増す。脳卒中後、長期生存している患者に、ビタミンD欠乏が見られることはよく知られている。しかし、急性脳卒中発症から間もない患者のビタミンDレベルについては、これまでほとんどデータがなかった。ビタミンD不足があれば、骨折リスクはさらに上昇する可能性がある。
Poole氏らは、初回の脳卒中で急性脳卒中ユニットに入院した患者から、認知障害、失語症、骨疾患、腎不全または肝不全の患者、股関節骨折既往者、ステロイド治療中の患者などを除外し、44人(脳梗塞36人、脳出血8人、平均年齢73歳)を選出した。これらの患者はCTで脳卒中と診断され、下肢を含む半身の麻痺があり、発症から1週間後も歩行不能な状態にあった。
対照群として、96人の健康な高齢者ボランティア(平均年齢69歳)の血清25OHD値を2カ月おきに1年間測定。季節的な25OHD値の変動のパターンを調べ、正常域を決定した。
発症から30日以内に採血し、血液中のビタミンD代謝物(25OHD:25-ヒドロキシビタミンD)レベルを放射免疫測定法により評価した。患者群の測定値を季節的な変動で調整した後、血清25OHDのZスコア(個々の患者の測定値と、健常人ボランティアの測定値の平均との間の標準偏差)を求めた。それらの平均は-1.4SD(95%信頼区間-1.7から-1.1)で、健常人より有意に低かった。患者の77%は測定値は50nmol/L未満で、健康な生活に必要なレベルを下回っていた。健常人の平均を上回った患者は3人だけだった。
マイコプラズマ肺炎が急増4 【世田谷区 歯科 矯正歯科】
田島氏は「耐性率の増加を念頭に置いて、私は初期の治療からミノサイクリンやテトラサイクリン系抗菌薬のドキシサイクリン、ニューキノロン系のトスフロキサシンを選択すべきと考える」と話す。「特にドキシサイクリンは解熱や咳症状の改善、菌量の減少といった効果がミノサイクリンと同程度な上、半減期が長く、少ない処方量で済む」と田島氏は言う。
抗菌薬による治療を続けても症状が改善しない場合や、胸膜炎、髄膜炎を合併した場合には、過剰な免疫応答と判断し、ステロイドを追加する。田島氏は「呼吸数が明らかに早い場合など、重症な患者には早期から抗菌薬とステロイドを併用している」と話している。
06年の流行時には家庭内感染も報告されている。今後は成人患者が増える可能性もある。
抗菌薬による治療を続けても症状が改善しない場合や、胸膜炎、髄膜炎を合併した場合には、過剰な免疫応答と判断し、ステロイドを追加する。田島氏は「呼吸数が明らかに早い場合など、重症な患者には早期から抗菌薬とステロイドを併用している」と話している。
06年の流行時には家庭内感染も報告されている。今後は成人患者が増える可能性もある。
マイコプラズマ肺炎が急増3 【世田谷区 歯科 矯正歯科】
もっとも、解析に携わった田島氏は「主に重症患者の検体を中心に解析しているため、一般の医療機関の耐性率よりも高い数値となっていると思われる。実際の耐性率は、約4~6割程度ではないか」と話す。
今のところ、この耐性化が流行拡大の原因かどうかは明らかになっていない。だが、札幌徳洲会病院小児科医長の成田光生氏は「耐性化によって治療に難渋することが増え、感染者の咳などによって流行が促進されたのではないか」と話している。
【点突然変異で耐性を獲得】
今回の耐性化は、マクロライド系抗菌薬が結合する23SrRNAのドメインV内の遺伝子に点突然変異が生じて、蛋白合成が阻害できなくなったことによるものだ。
この変異によって、マクロライド系抗菌薬の効果が得られない場合、小児ではテトラサイクリン系抗菌薬のミノサイクリンが使われる(症例1)。しかし、8歳未満の小児には、歯牙や骨への影響があるため、抗菌薬の選択では意見が分かれている。
成田氏は「マクロライド系のクラリスロマイシンを15~20mg/kgと多めに4日投与し、熱が下がらなければミノサイクリンを3日間処方する。7日間以内の投与であれば副作用の可能性は少ないだろう」と言う。
今のところ、この耐性化が流行拡大の原因かどうかは明らかになっていない。だが、札幌徳洲会病院小児科医長の成田光生氏は「耐性化によって治療に難渋することが増え、感染者の咳などによって流行が促進されたのではないか」と話している。
【点突然変異で耐性を獲得】
今回の耐性化は、マクロライド系抗菌薬が結合する23SrRNAのドメインV内の遺伝子に点突然変異が生じて、蛋白合成が阻害できなくなったことによるものだ。
この変異によって、マクロライド系抗菌薬の効果が得られない場合、小児ではテトラサイクリン系抗菌薬のミノサイクリンが使われる(症例1)。しかし、8歳未満の小児には、歯牙や骨への影響があるため、抗菌薬の選択では意見が分かれている。
成田氏は「マクロライド系のクラリスロマイシンを15~20mg/kgと多めに4日投与し、熱が下がらなければミノサイクリンを3日間処方する。7日間以内の投与であれば副作用の可能性は少ないだろう」と言う。
マイコプラズマ肺炎が急増2 【世田谷区 歯科 矯正歯科】
マイコプラズマの診断には、10分程度で判定ができるイムノカードがある。だが、この診断法はイムノクロマト法で血清中の特異的IgM抗体を検出するため、発症初期に検査をしても、陰性となる場合がある。田島氏は「血清中のIgM抗体を検出する微粒子凝集反応(PA法)とIgG抗体を検出する補体結合反応(CF法)の両方を行い、2~3週後にペア血清を見るとより確実だ」と話す。
早期診断には臨床症状からの判断が大切だ。「発症年齢や症状、数カ所に網状顆粒状などの陰影が見えるといったX線所見のポイントを把握することが重要」と田島氏は話す。
治療には抗菌薬が使われる。現在の第1選択薬はマクロライド系抗菌薬だが、この抗菌薬に対する耐性率が年々高まってきている。
北里大北里生命科学研究所病原微生物分子疫学研究室特任教授の生方公子氏らが、02年より地域の基幹病院5施設からの検体を解析したところ、耐性率は11年11月時点で86.3%となっていた。
早期診断には臨床症状からの判断が大切だ。「発症年齢や症状、数カ所に網状顆粒状などの陰影が見えるといったX線所見のポイントを把握することが重要」と田島氏は話す。
治療には抗菌薬が使われる。現在の第1選択薬はマクロライド系抗菌薬だが、この抗菌薬に対する耐性率が年々高まってきている。
北里大北里生命科学研究所病原微生物分子疫学研究室特任教授の生方公子氏らが、02年より地域の基幹病院5施設からの検体を解析したところ、耐性率は11年11月時点で86.3%となっていた。
マイコプラズマ肺炎が急増 【世田谷区 歯科 矯正歯科】
報告数が例年の2倍以上に増加した小児のマイコプラズマ感染症。マクロライド系抗菌薬を投与しても症状が改善されず、入院するケースも増えている。抗菌薬の選択については医師によって意見が異なる。
かつては4年ごとに流行するため、“オリンピック病”と呼ばれていたマイコプラズマ感染症。2011年6月ごろから全国で小児の感染が増え始め、国立感染症研究所感染症情報センターの12月16日時点での報告数は定点当たり1.51と例年の2倍以上となった。
感染の拡大に伴い、重症化する症例も増加している。博慈会記念総合病院(東京都足立区)小児科副院長の田島剛氏は「通常、マイコプラズマ肺炎による入院患者は月に3~4人だが、11年8月には、20人近くまで増加した。地域によっては例年の10倍以上の患者が来ているのではないか」と話す。
かつては4年ごとに流行するため、“オリンピック病”と呼ばれていたマイコプラズマ感染症。2011年6月ごろから全国で小児の感染が増え始め、国立感染症研究所感染症情報センターの12月16日時点での報告数は定点当たり1.51と例年の2倍以上となった。
感染の拡大に伴い、重症化する症例も増加している。博慈会記念総合病院(東京都足立区)小児科副院長の田島剛氏は「通常、マイコプラズマ肺炎による入院患者は月に3~4人だが、11年8月には、20人近くまで増加した。地域によっては例年の10倍以上の患者が来ているのではないか」と話す。
歯型彫刻 【世田谷区の歯医者さん】
昨年末ににOPENしてから3ヶ月が経ちました。
とくに告知や内覧会などをしなかったために、診療しているよりも待っている時間のほうが多い状況です。
でも待てよ!?
せっかく時間があるのならスキルアップのために色々勉強でもすればいいか~と思いまして・・・
今日は歯型彫刻をやってみました。
これです
とくに告知や内覧会などをしなかったために、診療しているよりも待っている時間のほうが多い状況です。
でも待てよ!?
せっかく時間があるのならスキルアップのために色々勉強でもすればいいか~と思いまして・・・
今日は歯型彫刻をやってみました。
これです
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