感染症の際細菌の構成要素は、免疫系に対して危険警告を発し、免疫応答を開始させる信号として働いています。
また、紫外線照射などにより障害を受けて死にかけているほ乳類細胞は、免疫系に対する危険信号物質を分泌して、樹状細胞の成熟を促しTリンパ球を活性化させることが分かっていましたが、その物質は同定されていませんでした。 
アメリカ、マサチューセッツ医科大学のヤン・シーらは、紫外線照射により障害を与えたマウスの培養細胞が分泌する物質を調べ、危険信号として尿酸を同定した結果、尿酸は樹状細胞の成熟を促すことが判明しました。
マウスを用いた実験では、抗原と尿酸を同時投与するとCD8+T細胞の反応が明らかに高まり、また尿酸合成阻害剤と尿酸分解酵素を投与すると、障害をうけた細胞の投与により高まったT細胞の反応が特異的に抑えられました。
また、培養細胞実験では、尿酸は尿酸ナトリウム結晶の状態のときに樹状細胞を活性化させることが明らかになりました。 
尿酸は細胞障害と免疫を結びつける分子であり、ワクチン、自己免疫、感染症などにおいて重要な役割を果たすと博士らは考えています。
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